11月29日、「写偈~正信偈に親しむ~」を開催させていただきました。
住職法話の内容は「曇鸞章」に入りました。
今回は曇鸞大師のエピソードについてお話しをさせていただきました。
曇鸞大師は中国南北朝時代に活躍されました。北朝・魏の方でしたが、その名声は南朝・梁にまで届き、梁の武帝が大師のことを「菩薩」として敬っておられました。
病気療養のため、江南で長生不死の神仙術を学びましたが、洛陽での菩提流支三蔵との出遇いによって、その書物を焼き捨て浄土教に帰依なさったというお話しです。
親鸞聖人は、大師が神仙術の書物を焼き捨てた、ということに深い感銘を受けられたそうです。
私たちは、ともすれば色々な教えのうわべだけを拾い、その真似事をすることを信心深い姿であると思いがちです。
しかし親鸞聖人は、浄土の教えは他の教えと一緒にしてはならない、命を懸けるべきものは二つあってはならないという、信仰に対する真剣さをこの伝承から感じ取られたのでしょう。
どこまで信仰に真剣になれているか、私自身に問われているように思います。